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三上 勝大; 長谷川 登; 岡田 大; 近藤 修司; 河内 哲哉
no journal, ,
鉄道トンネル等に用いられるコンクリート壁の打音法による野外検査において、加震方法をレーザー照射に置き換えることが検討されている。加震用レーザー装置の必要性能を満たしたMOPAシステムを基にした高出力・高繰返しNd:YAGレーザーシステム(5J, 50Hz, 15ns)の開発を行った。開発したシステムサイズは検査用車両に積載できるサイズ(4.2m0.8m)である。主発振器のレーザー光を2本のロッド増幅器を用いて増幅試験を行った結果、出射エネルギー5 J達成の指針を得たので報告する。
松井 隆太郎; 福田 祐仁; 川人 大希*; 岸本 泰明*
no journal, ,
最大集光強度が1.010 W/cmに達する高強度レーザーと、半径600 nmの水素クラスターターゲットとの相互作用を模擬する三次元PICシミュレーションを行い、得られるイオンのエネルギーについて調べた。その結果、クーロン爆発電場に加え、ローレンツ力の磁場成分JBにより前方へ加速された電子により、イオンを前方へ加速させるシース電場が形成され、これらの電場によりプロトンが前方へ約100MeVにまで加速されることを見いだした。この結果は、サブミクロンサイズの水素クラスターとJ-KAREN-Pレーザーを用いることで、100MeVに達するプロトンが得られることを示唆している。
錦野 将元; 長谷川 登; 河内 哲哉; 末元 徹*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; Inogamov, N.*; Faenov, A. Y.*
no journal, ,
フェムト秒レーザー照射によるアブレーションは金属表面ナノスケール微細構造生成だけでなくナノ粒子生成等の半導体・材料・医療分野への応用が期待され注目されている。しかし、フェムト秒レーザーアブレーションによる様々な現象がどのように起こるのかについては明らかになっていないため、高効率化やその制御にむけた詳細な理解が望まれている。数百fs程度のパルス幅のフェムト秒レーザーアブレーションは、その照射強度によりミクロン以下の空間領域で、固相・溶融液相・プラズマ相等が混在しながらフェムト秒からナノ秒の高速時間領域で発展する現象であるため、その詳細な現象を捉えるにはナノメートルの空間分解能、ピコ秒の時間分解能をもった時間分解イメージング観察が必要である。そこで、我々は軟X線レーザーを用いて、ピコ秒の時間スケールでナノメートルスケールの表面起伏をシングルショット計測可能なポンププローブ軟X線干渉イメージングシステムと反射率イメージングシステムの開発を行った。今回、金をサンプルにしたフェムト秒レーザーアブレーション過程の計測結果について述べる。
大道 博行
no journal, ,
レーザー学会の調査専門委員会"国土強靭化に向けたレーザー利用"の調査項目である、持続可能性社会の追求で課題となっているインフラの点検、交換等へのレーザー利用、光技術の利用を紹介する。原子力では過酷事故の処理が進められている過酷環境下でのレーザー利用等の現状も紹介し、新たな環境、課題の中におけるレーザー技術に求められる開発課題等を提案する。
加道 雅孝; 岸本 牧; 保 智己*; 安田 恵子*; 青山 雅人*; 刀祢 重信*; 篠原 邦夫*
no journal, ,
高輝度レーザーで生成したレーザープラズマを光源とした軟X線顕微鏡(レーザープラズマ軟X線顕微鏡)は、生理活性状態にある細胞を生きたまま瞬時に観察可能で、様々な生命現象の観察が期待されている。しかし、細胞内には多くの細胞内小器官が密に分布しており、非常に複雑な構造となっている。そのため、レーザープラズマ軟X線顕微鏡で撮像した細胞内の構造をそれぞれ特定の細胞内小器官と対応付けることが困難であった。我々は、細胞内小器官に選択的に蛍光標識を施すことに特定の細胞内小器官を可視化できる蛍光顕微鏡と生きている細胞内の小器官を高い空間分解能で観察できるレーザープラズマ軟X線顕微鏡を組み合わせた相関顕微法を提案し、生きている細胞内のミトコンドリアの詳細な構造を観察することに成功した。
森 道昭; 桐山 博光; 宮坂 泰弘; 岸本 牧; 小瀧 秀行; 林 由紀雄; 神門 正城; 近藤 公伯
no journal, ,
レーザー駆動粒子ビームをさまざまな応用に展開していく上でその制御性・安定性向上は重要な課題である。この制御性向上には、励起源のレーザーの安定性の向上が必要であり、特に高次分散補償はパルス時間波形の安定化において重要である。本研究では、ASEペデスタルの大幅な抑制と、高次分散補償によりシャープな立ち上がりの両立を目的とする補助圧縮による高次分散補償に関する研究を行い、その効果について実際の導入を通じてその検証を行った。本講演では、これらの結果とその考察を中心に発表を行う。
早川 岳人
no journal, ,
核科学の研究のために、加速器をベースとしてイオンビーム, 中性子ビーム, 電子ビーム, 線ビームなどの様々な量子ビームが開発されてきた。一方、高ピークパワーレーザーの発展は、レーザープラズマ相互作用による新しい種類の放射線源を提供してきた。これらの量子ビーム源は短パルス、高輝度、連続エネルギー等の優れた特徴を有する。これらの線源は核科学に新しい領域を切り開く。
宮坂 泰弘; 桐山 博光; 岸本 牧; 森 道昭; 神門 正城; 近藤 公伯
no journal, ,
安定光パラメトリックチャープパルス増幅を実現するために、光同期による低ジッターポンプ光源の開発を行っている。0.8m帯チタンサファイアレーザー発振器からの出力パルスをフォトニック結晶ファイバー(PCF)にてスペクトルを拡大し、1064nm付近のパルスを得た。PCFへ入射するパルスの偏光をフィードバック制御することで、PCFからの出力パルスのスペクトル変動を0.1%以下に安定させることに成功した。これにより、Ybファイバー増幅後のエネルギー安定性1%以下を達成した。
桐山 博光; 森 道昭; Pirozhkov, A. S.; 小倉 浩一; 西内 満美子; 神門 正城; 榊 泰直; 岸本 牧; 宮坂 泰弘; 今 亮; et al.
no journal, ,
原子力機構関西光科学研究所では、ターゲット上で10 W/cmと世界最高の集光強度を0.1Hzの繰り返し動作で実現するため、既存の超高強度レーザーシステム(J-KARENレーザーシステム)のアップグレードを行っている。現在、レーザーシステムの最終段増幅器の整備を行っており、ターゲット上で10 W/cmを実現しうる55J以上の出力エネルギーまで得ている。昨年末には出力を抑えた状態ではあるがターゲットショットを行い、加速されたイオンエネルギーの計測までできている。講演では、システム設計、システムを構成するコンポーネントの評価、現在までの開発状況、及びスケジュールを含めた今後の展開について報告する。更に、世界の超高強度レーザーの開発動向についても紹介する。Nd:ガラスレーザー, チタンサファイアレーザー, OPCPA(光パラメトリックチャープパルス増幅)レーザー, 半導体レーザー励起レーザー, 次世代型レーザーについて紹介する。
関口 健太郎; 神野 智史*; 田中 宏尭*; 一ノ瀬 紘佑*; 金崎 真聡*; 榊 泰直; 近藤 公伯; 松井 隆太郎; 岸本 泰明; 福田 祐仁
no journal, ,
光散乱強度の角度分布データから散乱粒子の粒径分布を得る問題は代表的な逆問題であり、分布関数の形状に特別な仮定を置くことなく安定な解を得るためには、不安定性を引き起こす要因とその影響を精度よく評価することが必要である。本研究では、Mie散乱理論を使って我々が開発したアルゴリズムを用いて、複数の異なる粒径分布を与え得る系を扱う場合の解の不安定要因について検討する。数値解析上の技法の精査と並行して、引き続き実験条件の制御によって評価を行うアプローチを採る。